心の奥に

心の奥に　もうひとりの私

膝を抱えて座ってる

難しいことを考えて　難しい顔をして

じっと

座っている

いい子でいることに　だんだん息が詰まって

望まれた役割に　ため息が重なって

遠くへ行きたくなって

大きな声で笑いたくなって

何もかも　投げ出したくなった

場面ごとに　いくつもの私が

殻から抜け出して

戻り方がわからなくなる

本当の私　なんていない

どの私も　その場その場で

生み出される

必要な私

誰も知らない私は　多分

私も知らない