G-J0DDFGRNC8
ひとりで見る景色は

夜の書店

あれだけの

うだるような夏の暑さも

今は消えて

海からの風が、ひんやりとする

散歩にはちょうどよいと

少し遠くの書店まで

歩いて行くことにした

陽が落ちるのが早くなり

17:40には、金色の半月が

夜道を照らした

書店に併設のカフェ

黄色味の明かりに

ゴッホの絵を思い出す

カフェには2人ほどの客

寄ろうか、どうしようかと迷う

レジ前のコーナーには

もう来年の手帳が出ている

手に取り、ぱらぱらとめくる

表紙を上にして置かれた

小説の表紙を見るのが好き

両脇の棚を、交互に見て進んだ

書店の通路を

歩いていると

幸せなのに、どうしようもなく

死にたくなるのは

私だけですか

ABOUT ME
lily
空想を言葉に。いつか会う人を思いながら。

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