小春は思う。やっぱりひとりだとうまく寝つけない。
子どもの気配を感じながらなら、すぐに眠れるのに。
会いたいが、言わない。
このさみしさは小春自身が抱え、どうにかしていくものだ。
ぎりぎりまで仕事をして疲労困憊でも、長めにお風呂に入って体を温めても、
ベッドに入ると途端に泣きそうになる。
小春は起き上がり、遠めに置いたスマホに手を伸ばした。
Spotifyを開き、プレイリストを作り出す。
Vの声とクラシカルな音楽に少しの間漂う。
こうして遅くなる夜。今夜もまた0時を過ぎてしまうだった。
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