G-J0DDFGRNC8
ひとりで見る景色は

響く音

それは

少し向こうの席だったり

タイミングが悪いと、隣の席だったりする

パソコンのキーボードを打つ音が、響いている

叩く音といったほうが

しっくりくる

たとえば、それは新幹線の中で

不規則なその音は

一度響き出すと、ずっと脳につきまとう

あぁ、放っておいてくれ

僕は景色を眺めながら

とりとめのない思考を楽しみたい、あるいは

この本の続きが読みたいのだが

誰だか知らない、君の出すその音に引きずられ

君のことを

考え始めてしまうのだ

そう強く叩かなくても、パソコン作業は進む

君はそれに

気がつかないのが

僕には不思議だ

どこまでも鈍いその感性は

会社でそこはかとなく嫌われてはいないか

悪口になっている

君のそばに立ち、この気持ちを伝える妄想まで

繰り広げながら

願うのは

どうか君が、そう遠くない駅で降りますように

ABOUT ME
lily
空想を言葉に。いつか会う人を思いながら。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です