あれだけの
うだるような夏の暑さも
今は消えて
海からの風が、ひんやりとする
散歩にはちょうどよいと
少し遠くの書店まで
歩いて行くことにした
陽が落ちるのが早くなり
17:40には、金色の半月が
夜道を照らした
書店に併設のカフェ
黄色味の明かりに
ゴッホの絵を思い出す
カフェには2人ほどの客
寄ろうか、どうしようかと迷う
レジ前のコーナーには
もう来年の手帳が出ている
手に取り、ぱらぱらとめくる
表紙を上にして置かれた
小説の表紙を見るのが好き
両脇の棚を、交互に見て進んだ
書店の通路を
歩いていると
幸せなのに、どうしようもなく
死にたくなるのは
私だけですか
ABOUT ME