G-J0DDFGRNC8
自由詩

階段に腰かけて

階段を先に降り出した君へ

かける言葉を 探しているうちに

君の靴音は

どんどん遠のいた

急に音が途切れた 静けさの中

遠くでサイレンが鳴った

君の後を 追うことをやめ

踊り場の窓から 暮れゆく街並みを眺めていたら

もうあの部屋に君は 帰らないんだと

待っていないんだと

悲しくなった

終わらない今日が あるわけもなく

夜は静かに

足元までたどり着いて

時間は流れの速さを 変えないまま

過ぎてゆく

何度ここに来たとしても

君とはもう会えないのだろうと思っていた

ABOUT ME
lily
空想を言葉に。いつか会う人を思いながら。

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