G-J0DDFGRNC8
自由詩

暖炉

都心から離れた この家は

とても静かで ひとり物思いに沈む

秋の夜長

月が雲の合間から 顔を出して

暖炉では薪がはじける

揺れる炎を見つめながら ほんの少しだけ

君のことを考える

しばらく会わない間に 君は変わっただろうか

あの頃より きれいになっただろうな

僕は何も変わらずに

静かな時間の中 置き物のよう

ただじっと 暖炉の前に座っている

時折思うんだ

あの時自信が持てていたら

ここには君がいたんじゃないのかなって

僕の横に座り 一緒に温かい飲み物を飲みながら

ふたりの将来について話をしている

そんな時間が あったのかなって

僕は今も この部屋で

思い出の中 暮らしている

ABOUT ME
lily
空想を言葉に。いつか会う人を思いながら。

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